【ボク】が軽度知的障害を伴う自閉症スペクトラムと診断されて数カ月。
通っていた保育園以外に、療育園に週1回通う事になりました。
時短とはいえ仕事をしているので、親子通園はなかなかハードルが高く悩みました。
今回は、実際に1年間通ってみた感想や療育園で得られたこと、逆に保育園と並行通園することのデメリットもご紹介します。
こんな方におすすめ
- 療育園に並行通園するかどうか迷っている
- 療育園に並行通園する事でどのようなメリットがあるのか知りたい
- 療育園に並行通園する事のデメリットを知りたい
- 療育園でどんな事をするのか知りたい
お子様にとって良い選択が出来るようにじっくり考えたいですよね。
経験談が少しでも参考になるはずなので、ぜひ読んでみて下さいね。
療育園に並行通園する事になった経緯
なぜ療育園に並行通園することになったのか、そのきっかけを紹介します。
診療所からのススメ
発達外来の受診を勧められたので通っていました。
その診療所に療育園が併設されていることもあり、年少になる年に主治医から並行通園を勧められたんです。
主治医が並行通園を勧めた理由がいくつかあります。
- 今とっても吸収している時期
- この時期に丁寧な関わりをすることによって伸びる
- お母さんが関わり方を学ぶ事によって家でも応用でき、相乗効果がある
- コミュニケーションに課題があるから少人数の中で学ぶべき
- 保育園だけだと、どんどん自信をなくしてしまう恐れがある
オブラートに包んでの説明でしたが、おおよそこんな感じ。
私自身の判断
並行通園するとなると、1年間、毎週決まった曜日に仕事を休んで通わなくてはいけないです。
職場に迷惑をかける事を承知の上で、療育に通う決心をしました。
療育園に通うと決めた理由
□「今が大事」だと主治医の話を聞いて納得した
□コミュニケーションが一方的な為トラブルが多く、「改善しなくてはいけない」と常々思っていた
□癇癪、パニック、こだわり等の対応の仕方に行き詰っていた
(自己流では手に負えなくなってきていた)
□少しでも自信を付ける手助けをしたかった
私自身が【ボク】の困りごとへの対応の仕方がわからなくなっていました。
何を言っても、どうやっても【ボク】には響かず…。
そんな不安もあったし、何より一緒に週1回2時間を一緒に過ごし、色んな経験を重ねる事が【ボク】を知るチャンスになると考えたからです。
療育園に並行通園する目的
療育園に並行通園する目的はいくつかありました。
コミュニケーション能力を鍛える
1クラス6人+先生2人という少人数の中でコニュニケーション能力を鍛えます。
まず第一にお友達に全く興味がなかった【ボク】。
「自分以外にも目を向ける」ところからスタートです!
他人の存在を意識する為にしたこと
①毎回クラスが始まる前に先生が一人ずつ名前を読びます。
②「は~い!」と手を挙げてから太鼓をポン!
③教室にはクラスのお友達の顔写真が貼ってあって、今日は~君と~ちゃんが来てくれてますね。と全員の写真を指差ししながら名前を言います。
⇒これを続ける事によって、他人に興味ゼロだった【ボク】が全員の名前を覚えて呼べるようになりました!
あれほど困っていた「人のおもちゃを取り上げる行動」もマシになりました。
療育園では常に先生がついてくれています。
おもちゃを取り上げても、お友達をドンッと押してしまっても先生は怒りません。
「貸して欲しかったんやね~。先生と一緒に貸してって言ってみようか。」と余裕の対応。
療育園では色んな課題がある子供が来ていて、どのお母さんも「お互い様」という意識が強いのでこんな対応で大丈夫なんです。
きめ細やかな指導で出来る事を増やし自信に繋げる
保育園ではなく、療育園だから出来るきめ細やかな指導が【ボク】にはピッタリでした!
先生達はみんな絵カードを腰に下げていて、
「廊下は手を繋いで歩こう」
「今からおやつです」、
絵本タイムに立ち歩く子がいたら「座りましょう」「静かに」など、
すべての指示を声掛けと絵カードで行ってくれました。
やや視覚優位な【ボク】にはわかりやすかったのか、指示が通る通る!
家とは大違い!笑
モノづくりの課題も、はじめに先生がすべての工程をゆっくり実際にやりながら見せてくれます。
実際にハサミを使う時なども、「丸く切る時はこうやって紙を動かすよ」とその子にあった声掛けをしてくれるんです。
これも少人数だからこそ出来る事ですよね。
ポイント
保育園ではみんなと同じようにできず自信をなくしがちな【ボク】も、療育園ではイキイキして積極的に取り組む事が出来ました!
言葉で伝える経験を積み重ねる
自分の思い通りにいかないと、強い関わりをしてしまうことが多かった【ボク】。
(取り上げる、叩く、押すなど)
「思いを言葉で伝えられるようにする」というのも目的の一つでした。
ポイント
例えば、滑り台の上でなかなか滑らずに座っている子を、無理やり押してしまいそうになった時。
「はやく滑りたかったんやね。でも押すと~君がびっくりするしケガするかも知れないよ。
そういう時は「早く滑って」と言ったらいいよ。」と、お友達の気持ちを知らせながら、「こういう時はこう言う」というのを繰り返し教えます。
何回かでは無理です。
何回も何回も繰り返し教えるんです。
こういった部分は、療育園でじっくり【ボク】と向き合う時間がなければ出来なかった事だなと思います。
言い訳か…汗
先生の対応を見て家で真似することもできますしね。
並行通園で感じたメリット
メリットは数えきれない程あります。
子供にとってのメリット
保育園では常に自信がなさそうで、課題に取り組む際もガチガチに緊張しているらしい【ボク】。
(療育園の先生が何度か保育園訪問をしてくれました)
療育園ではいい意味で自分を出せていました!
ポイント
課題で難しそうな事があった時は「出来ない~」「難しい~」「ママやって」と正直に言えました。
自信のない気持ちを受け止めて、一緒に課題をこなします。
絵本の時間も「これ知ってる~!」「あ!蝶々になった~!」と心底楽しそうで、先生に「静かに聞くよ~」と注意されて「は~い!」と返事するんです。
本来のお調子者を発揮しながら、本当にイキイキと過ごせました。
毎週の積み重ねで自信をつける事もできました。
何より療育園の先生やお友達のママにも丁寧に関わってもらうことによって「言葉で伝えることが出来た!」経験を増やすことができ自信が付きました。
自信が付くと保育園でも今までより積極的にお友達に話しかけられるように!
この時期ママへのこだわりというか、束縛がすごかったんです。
私が誰かと話していると怒るし、家ではずっとくっついてるし、お姉ちゃんの勉強を見ていると割り込んでくるし…
とにかくママ大好き過ぎて。
それが週1回、行き帰りも合わせると4時間、ママと2人きりですから!
下の子ってなかなかママと2人だけの時間って持てないので、その部分もいい経験になったかなと思っています。
親にとってのメリット
私自身にとっても療育園への並行通園は貴重な時間になりました。
- 子供との時間を強制的に確保できる
- 成長を感じられる
- 困りごとへの対処法を学び生かせる
- 先生に相談できる
- 同じ境遇のママ友ができる
- 今後の事を考える機会になる
それまで仕事や家事で言い訳してじっくり向き合ってこなかったのかもしれません。
療育園に通うことでそんな状況を強制的に打破できます。
本当いいきっかけになりました。
毎週じっくり子供の様子を見られるので、成長を感じることが出来ます。
また、保育園のママ友には言えない悩みも、療育園で知り合ったママ友には何でも話せます。
こだわりの話などは、みんな違って面白くて笑い飛ばせます!
後、たまに勉強会みたいな事があるんです。
小学校入学までの流れや、支援学校・支援学級の選択、デイサービスの選び方など…
そういった今後の情報も知れるので親子共々収穫は大きいです!
並行通園のデメリット
私が感じたデメリットはやっぱり仕事の事です。
毎週休みをとるのは職場に迷惑をかけるし…
でも「仕事の代わりは他の人でも大丈夫」、「我が子の母業は自分にしか出来ない!」と考えて決心しました。
あとは、子供が慣れるまでは大変な場合もあるかも知れません。
並行通園で大変だったこと
同じクラスのお友達は初めての状況に混乱し、慣れるまでの何回かはずっと抱っこで過ごしてました。
【ボク】も保育園で緊張して疲れた状態で通っていたので、眠いとかお腹空いたとかで不機嫌な日もありました。
そこは移動中におやつを食べさせるとか、回数を重ねるごとにその子にあった対応ができますよね。
もう1つ、あくまで並行通園なので、週5で療育園に通う程の効果は期待できないかもしれません。
まとめ
今回は実際に1年間通ってみた感想や療育園で得られたこと、逆に保育園と並行通園することのデメリットをご紹介しました。
並行通園をせず保育園だけで1年過ごしていたらここまで成長できたと思えません。
何より【ボク】が自信をなくしてしまって心折れてたかも知れません…
週1回、2時間じっくり向き合うことで親子の絆も深まり【ボク】のことをより知る機会になりました。
もし療育園に並行通園するか迷っていて決心がつかないお母さんがいるなら1度通ってみて!と言いたいです。
【ボク】はこの春から新しい児童発達支援(療育)に通います。
気持ちの切り替えや社会性、ひらがな、お箸など、まだまだ不得意な事が多いので、そういった部分を伸ばすべく入会しました。
お読みいただきありがとうございました!
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